私はこれで出来ている。

2020年、遅ればせながら韓国エンタメ沼にはまって以来、毎日ドラマを見続けて、総視聴作品数は230作品を超え、現在もなお更新中。並行して韓国語も勉強しているが、こちらは亀の歩み。それでも楽しく継続中。韓国エンタメ鑑賞や旅行の記録、日々の雑記など。

鑑賞記録/ドラマ:残念ながら明日も出勤です!(韓国・2026年制作)

普段、ドラマを並走させることはあまりないのですが、今回は超ド級の重量ドラマ「砂時計」視聴中に、適度に息抜きがしたくて、合間にこのドラマを挟んでみました。


人間関係に疲れ果てようが、失恋しようが、それでも翌朝また出勤する人々を描いたオフィスラブコメ——というのが本作のテーマで、同名ウェブトゥーンを原作に、入社7年目の会社員チャ・ジユン(パク・ジヒョン)と、気難しい上司カン・シウ(ソ・イングク)が、互いにかけがえのない存在になっていく、というラブコメディです。


目当てはパク・ジヒョン。「ウンジュンとサンヨン」ですっかりファンになったので、満を持してメロの主演作を、応援しながら鑑賞しました。


ストーリーは、良くも悪くも、とくにひっかかりのないオフィスラブ——しかも誠実な上司、不倫なし——で、上司役のソ・イングクは安定の人気俳優なので、彼のファンは彼が動いているだけで満足するんだろうな、と想像しつつ。ファンでもない私は、さらさらと、平坦な気持ちで見られたのが、逆に「砂時計」の息抜きとしては、かえってちょうどよかったです(笑)。


パク・ジヒョンは、大人顔の美人で、物腰も上品で落ち着いているので、こうした軽めのメロドラマも、しっとりとした空気感になって、そこも好きでした。ただ、ファンとしては、次作はぜひ、演技力が爆発するような、濃いストーリー、濃い役をやってほしいと思っています。


そんなこんなで、私にとっては、ノーストレスで、暑い夏に爽やかに涼しく見られた、心地よいBGMのようなドラマでした。


(Prime Video  2026年8月6日)

 

鑑賞記録/ドラマ:砂時計(韓国・1995年制作)

放送当時、視聴率60%超え、放送日時には街から人がいなくなった——そんな伝説のドラマが「砂時計」だということは、ちょいちょい耳に入ってきていて、いつか見たいと思っていました。そうしたらなんと、U-NEXTで見られるようになったということで、さっそく視聴。いやあ、噂に違わずすごいドラマでした。

—— まず、作品について少しだけ。

1970年代後半から1990年代初頭、軍事政権下の激動の韓国を舞台に、幼なじみの3人——チェ・テス、ユン・ヘリン、カン・ウソク——それぞれが時代に翻弄されながら、複雑に交錯していく人生を描いた大河ドラマです。光州事件や三清教育隊問題など、放映当時はまだ歴史的清算が行われていなかった問題を正面から取り上げ、ドラマ化して見せたという点でも、当時の制作陣の気概には感服するほかありません。

実際のニュース映像が随所に織り交ぜられながら、軍事政権の利権の闇、正義が捻じ曲げられる非情さ、市民の犠牲——それらがいっさいの生ぬるさなくリアルに描かれていて、これまで見てきた社会派ドラマの中でも、最も容赦のない作品だったと思います。

見始めてすぐに引き込まれたのは、まずその映像表現でした。

もの哀しい旋律が印象的なロシア楽曲が挿入歌として使われていたり、セリフなしに映像だけでストーリーや心情を表すシーンが多用されていたり、今ほど高性能ではないだろうカメラで被写体を中心に360度回り込むカメラワークが使われていたり。1995年の作品を、今見るからこそまた逆に新鮮に感じられる演出が随所にあって、最初から画面に釘付けになりました。

主人公3人、それぞれの生い立ちやキャラクター、そこに生まれる友情と愛情、強い絆と複雑な交錯、時代に翻弄されながら変わらざるを得ない3人の姿。それでも変えられない信念や本質も、不足なくしっかりと描かれていて、長尺であることをまったく感じさせません。

そして、最終話。

想像を超えた展開と描写で、「しっかりと目を見開いて見て感じろ」と言わんばかりの幕の閉じ方に、見終えてしばらく放心してしまいました。心に強く爪痕を残された感じ。なるほど、このドラマが今なお「韓国ドラマの金字塔」と言われるのも、むべなるかな、と深く納得しました。

距離的にも近く、良くも悪くも歴史的に縁の深い隣国。文化的に近しい部分もあれば、国民性や歴史的背景において、日本人の感覚だけではとらえきれない部分も多い。そういう国を、社会的な側面でも、韓国ドラマの原点と進化という側面でも、もう少し深く理解したいと思った時に、手を伸ばすべき作品だと思います。

見てよかった。

(U-NEXT 2026年8月5日)

 

鑑賞記録/ドラマ:素晴らしき新世界(韓国・2026年制作)

 2話ずつ順次配信されていくドラマは、Xでリアルタイムに感想がつぶやかれていくのを眺めるのも、なんだかんだで楽しくて、つい見てしまいます。ネタバレしそうなものは薄目で察知して飛ばしつつ、ではありますが、いま何が盛り上がっているのかがなんとなく把握できて、自分の視聴作品選びの参考にしています。

 この「素晴らしき新世界」も、Xが「チャセゲ」「ホ・ナムジュン」でとにかく盛り上がっていたので、全話配信終了後に見始めました。

 ところで、本作について少しだけ概要を紹介すると。
 朝鮮時代に処刑された稀代の悪女カン・ダンシムの魂が、現代の売れない無名女優シン・ソリ(イム・ジヨン)の体に転生。傍若無人な"悪女"として芸能界をかき回しながら、"資本主義が生んだ怪物"と呼ばれる財閥御曹司チャ・セゲ(ホ・ナムジュン)と出会い、時空を超えたロマンスが繰り広げられる——というファンタジー・ラブコメです。

 たしかに、ホ・ナムジュンがメロ作品の主役として、しかも一途な役柄を演じるのは新鮮さがあって、Xが盛り上がった理由もなるほどと腑に落ちました。

 ただ、結論からいえば、わたし的にはイマイチ乗り切れないドラマでした。

 ひとつは、イム・ジヨンのキャラクター設定の問題。

 イム・ジヨンは好きな俳優なのですが、今回はコメディエンヌとして100%以上の力を発揮していて、朝鮮王朝からタイムスリップしてきた女性の古語口調のまま最後まで喜怒哀楽を演じ切っているのが、前半は楽しめていたものの、中盤以降だんだんくどく思えてきてしまいました。もう少しナチュラルな演技を見たくなってきたのは、本当に残念でした。

 もうひとつは、ストーリー展開の凡庸さ、というか古さ。

 韓国ドラマのラブコメといえばこういう展開、というお約束のシーンを作るためのストーリーという感じで、展開自体に新鮮味がなく、まあそうなるだろうという流れに終始していたように思います。

 ホ・ナムジュン沼にどっぷりハマってさえしまえば、そんなことはどうでもよくて、ただただ浸れたのかもしれない。でも、残念ながら私の好みとはいまひとつ合わなかったので、あまり盛り上がらないまま見終えてしまいました。

 これはもう、好みの問題に尽きると思っています。

 それでも、こうして「合わなかった」と感じられること自体、韓国ドラマをたくさん見てきたからこそだとも思っていて。引き出しが増えるほど、比較の軸が生まれ、「自分が本当に求めているもの」が少しずつ輪郭を持ってくる。
 
 たくさん見てきた分だけ、自分の「好き」の輪郭が少しずつ明確になってきている——それはきっと、より深く楽しめるようになってきているということでもあると思うので、良しとしています。

(Netflix 2026年7月14日)

 

鑑賞記録/ドラマ:恋の通訳、できますか?(韓国・2026年制作)

 前回見た、ドラマ通称モジャムサでのコ・ユンジョンの演技があまりにも良かったので、次はこのドラマをチョイスしました。

 もう一方の主役のキム・ソノは好きでも嫌いでもないし、なんとなく想像のつくメロ作だろうという予感もあって、正直かなり期待値低めでスタートしたのですが——その低いハードルがむしろ功を奏したのか、思ったよりずっと楽しく見終えることができました。

 恋愛バラエティショーに出演するコ・ユンジョンと福士蒼汰を追いながらストーリーが展開していくのですが、舞台がカナダだったりイタリアだったり、そもそもコ・ユンジョンとキム・ソノの出会いの場が日本だったり、もちろんソウルも含め、見ているだけで各国の景色を旅するような気分になれるのが、単純にとても楽しかったです。

 さらに、コ・ユンジョンが演じるのが、過去の傷(あるあるパターンではあるのですが)から2つの人格を行ったり来たりするという役で、その2つをとてもうまく演じ分けているところも、見応えがありました。

 そして、彼女のファッションがまたどれも可愛くて、ハイブランドをがんがん着回していく点でも、惹きつけられました。コ・ユンジョンは背も大きくなく、どちらかといえば幼児体型っぽいのですが、あの美しいお人形のような顔で、どんなスタイリングも着こなしてしまうのはさすがとしか言いようがありません。

 加えて、好きでも嫌いでもないと書いてしまったキム・ソノ(ごめんなさい)も、あらためて背の高さや声の良さに気づかされ、コ・ユンジョンの相手役として十分すぎるくらいの存在感を放っていて、これは素直に良かったです。

 心に強く残るものがあったかと問われると、正直とくに無い。
 でも、気楽に見られて、目の保養になって、それなりに満たされる——そういうドラマも、ときには必要ではあるし、そういう意味では十分に楽しいドラマでした。

(Netflix 2026年7月5日)

 

鑑賞記録/ドラマ:誰だって無価値な自分と闘っている(韓国・2026年制作)

はやくも2026年私的アワードの有力候補が出てきてしまいました。

これが本だったら、付箋だらけになっていたと思います。
毎話毎話、心に染みる人間描写やセリフが多すぎて、正直、感想を書くのに何から手をつけたらいいかわからないくらいでした。

このドラマの舞台は映画業界。
登場人物には芸能人もいれば、それぞれに複雑な事情を抱えた人もいて、舞台も人物も、一見すると多くの人々の日常とは縁遠い人たちばかりの、「平凡」とは言えない世界です。

それなのに。
どの人物の長所にも、欠点にも、ちゃんと理解や共感ができてしまう脚本になっていて、何度も唸らされました。

誰かを単純な善人にも悪人にも描かない。
だから、さまざまな人物に自然と感情移入してしまうところがありました。

主人公のドンマンとウナは、お互いの価値を認め合い、崇め合うことで強くなっていく。
そして、その過程で本来持っていた才能、つまり「価値」を、他者にも示せるようになっていきます。

この2人だけでなく、登場人物が皆、ぶつかったり、受け入れたりしながら互いに影響し合って、それぞれの人生のストーリーが少しずつ育まれていく構成になっていて、見ていてとても豊かな気持ちになりました。

そして、ドンマンとウナがつけていた「感情ウォッチ」。
これを使った演出も、本当に絶妙な小道具だったと思います。

言語化できない、でも同質を示す感情を、ドンマンとウナの「感情ウォッチ」がそれぞれ察知し、それをドンマンが言葉ですくいあげるシーンがあるのですが、そこは付箋を5枚くらい貼って強調したいくらい、強く心を掴まれました。

パク・ヘヨン作家のドラマは、「また!? オ・ヘヨン」「私のおじさん」「私の解放日誌」と見てきて、今回で4作目になります。

中でも「私のおじさん」は、Myベストのトップ5に入るくらい好きな作品だったのですが、今回この「誰だって〜」は、それを超えるくらい好きになってしまいました。

その決め手は、ストーリーが辛い気持ちになりすぎない匙加減だったことです。

「私のおじさん」は、故イ・ソンギュンの出演作ということを差し引いてもなお、やや辛さがきつくて、リピートするのにも少し勇気がいる作品だと思います。

でも「誰だって〜」は、見終えたあと、顔を上げて、一歩前に踏み出そうという気持ちになれる、励まされるドラマでした。
たぶん、今後は年に1回くらいのペースでリピートしてしまう気がします。

そして、毎回書いていることなので、もはや言うまでもないのですが、韓国ドラマには本当に素晴らしい俳優ばかりが揃っています。

その中でもこの作品は、間違いない俳優しか出ておらず、誰ひとり芝居で浮くことがない。その圧倒的な密度が、この脚本の力をさらに引き上げていたと思います。

2026年は、まだ半分が終わったばかり。
それでも現時点で、この作品が私的アワードの最有力候補であることは、迷いようがありません。
(Netflix 2026年6月26日)

 

鑑賞記録/ドラマ:偶然かな。(韓国・2024年制作)

「初恋」をテーマにした作品は、世の中に溢れている。

映画もドラマも漫画も小説も、数えきれないほど作られてきた。それなのに、また見てしまう。

たぶん初恋という言葉が、多くの人にとって特別に響くからなのだろう。

まっさらなところから生まれる感情。
不器用なくらい真っ直ぐな熱量。
たいていは失われてしまうからこその切なさ。

現実には二度と戻れないものだからこそ、物語の中で何度も追体験したくなるのかもしれない。

そんな「初恋」を主軸に据えたのが、2024年制作の韓国ドラマ『偶然かな。』である。

本作は、高校時代に出会った男女が、10年後に偶然再会したことから始まるラブストーリー。

初恋の記憶を抱えたまま生きてきた男性と、過去の恋愛に少々不器用になってしまった女性。再会をきっかけに止まっていた時間が再び動き出していく。

主演はキム・ソヒョンとチェ・ジョンヒョプ。高校時代と28歳、それぞれを本人たちが演じている。

韓国ドラマでは時々、「いや、それは高校生には見えないでしょう」と言いたくなる作品もあるのだが、本作に関してはその違和感がほとんどなかった。まずその時点でかなり見やすい。

全8話。あっという間だった。

そして、このドラマで面白かったのは、「初恋」の捉え方である。

普通なら、「人生で最初に好きになった人」が初恋として特別視される。

ところが本作では、必ずしもそうではない。

何回目の恋であろうと、本当に心から人を愛した瞬間こそが、その人にとっての「初恋」なのだという解釈で物語が描かれている。

だからこそ、複数のカップルが登場しても、それぞれの恋愛にちゃんと意味が生まれていた。

そしてジョンヒョプくんである。

彼が演じるカン・フヨンは、文字どおり一途に初恋を抱え続けてきた人物。

先日ファンミーティングに行ったばかりということもあり、どうしても肩入れして見てしまう。
一方で、ソヒョン演じるイ・ホンジュにとっての「初恋」は別の相手。

そのため前半は、「いやいや、そっちじゃなくてこっちを見て!」と、ジョンヒョプ擁護でイラっとしたりもした笑。

とはいえ、そのもどかしさも含めて楽しめる程度の軽やかさで進むので、ストレスになるほどではない。

8話という長さも程よく、余計な寄り道をせずに完結していくところも好印象だった。

サブカップルは、いかにも王道ラブコメらしい組み合わせ。

展開自体は予想できるのだが、俳優二人とも好感度が高く、見ていて素直にかわいらしい。

主役カップルだけでなく、脇の恋愛模様も最後まで気持ちよく見られた。

初恋という言葉が持つ特別な響きや、ピュアでまっすぐな気持ちを心地よく感じられたし、
俳優みんなの綺麗でかわいいビジュアルと安定した演技、そして全8話の見やすさもあった。

どっぷり集中して入り込むような重い作品が続いたときの気分転換なんかにぴったりな、優しいラブコメだった。

(Disney+ 2026年6月7日)

 

鑑賞記録/ドラマ:シン・イラン法律事務所 〜真実は、あの世からやってくる!?~(韓国・2026年制作)

ユ・ヨンソクは、言わずと知れた? マイ推し俳優のひとりである。

加えて、配信当時からタイムリー視聴していた人たちの評判もかなり良かった。
「これは期待できそう」と思い、全話配信完了を待って、一気見する気満々で見始めたのが、2026年制作の韓国ドラマ『シン・イラン法律事務所 〜真実は、あの世からやってくる!?~』である。

幽霊が見える。
未練を残した死者が現れる。
その願いをかなえて成仏させる。

こうして並べると、設定自体はかなりシンプルなおとぎ話である。

でも韓国ドラマは、ときどき、その“王道設定”をていねいに作り込み、きっちり人の感情を動かす作品に仕上げてくる。

この『シン・イラン法律事務所』も、まさにそんなドラマだった。

物語の主人公は、霊が見えるようになってしまった弁護士シン・イラン。

彼のもとには、成仏できずに現世をさまよう幽霊たちが次々と現れる。

家族に誤解を解きたい人。
自分を陥れた相手に真実を知らしめたい人。
最後にもう一度、大切な人へ思いを伝えたい人。

シン・イランは、法律事務所の仲間たちとともに、その願いを叶えながら、彼らを天国へ送り出していく。

1〜2話完結型で進んでいく、ヒューマンファンタジー仕立てのドラマだ。

設定だけ聞くとかなりシンプル。
でも、この“シンプルなおとぎ話”を、ちゃんと毎回入り込めるドラマとして成立させていたのが、この作品の強さだったと思う。

そして最大の見どころは、やはりユ・ヨンソク。

彼が演じるシン・イランは、幽霊に憑依されることで人格や口調が次々と変わっていくのだが、その七変化ぶりが本当に見応えがある。

女子高生。
元反社の男性。
認知症の老人。
小学生男子。
などなど。
そして最後には、まさかの犬。笑。

しかも単に“それっぽく”演じるのではなく、憑依前に登場していた幽霊役俳優の動きや声色まで、かなり細かく再現している。
「あ、今ほんとにこの人乗り移ってる感じする」と思わせる説得力があるのだ。

推しだから多少の贔屓目はあるのかもしれないが、それを差し引いても、ほんとうに魅力的な俳優だと思う。

このドラマを見ながら、以前ソウルで観たミュージカル『ヘドウィック』でのヨンソクの妖艶な姿を思い出していた。

ユ・ヨンソクという俳優は、“役柄によってまるごと空気を変える”ことに、とても真摯に向きあい、それをきちんと実現できる力量と華を持ったスターでもある。

今回のシン・イランも、コミカルさと切なさを行き来しながら、憑依によって別人へと切り替わる難しい役どころを、実に軽やかに成立させていて、その表現力をかなり堪能できた。

さらに、このドラマ、とにかく出演者全員が芸達者。

2話ごとに登場する幽霊役の俳優たちも非常に良いし、シン・イランを取り巻く家族や敵対人物たちも、それぞれ存在感がある。

物語のベースとしては比較的単純なので、正直、展開自体は読める。
「はい、ここ泣くところですね」という流れも分かる。

でも、それでも毎回ちゃんと泣かされる。

悔しくなったり、あたたかい気持ちになったり、一緒に怒ったり。
見ている側まで感情をしっかり動かされるのは、やはり俳優陣全体の演技力によるところが大きいと思う。

あと、韓ドラオタクとして心をくすぐられたのが、『トッケビ』オマージュっぽい演出。

幽霊たちが心置きなく天へ消えていく場面だったり、武将のように大槍を構えるポーズだったり、「あ、これは絶対意識してるよね?」と思うシーンがちらほらある。

ああいう、“分かる人には分かる遊び”を入れてくるのも韓ドラらしくて楽しい。

死後、もし本当にこんなふうに、
残してきた後悔や誤解をきれいに解消してから旅立てたら、
それはきっと、とても幸せなことだと思う。

そんな少し優しい空想を、真正面からていねいに描いたドラマだった。

(Disney+ 2026年5月22日)